貞本義行先生によるマンガ版『新世紀エヴァンゲリオン』のコミックス第1巻。カラーページや巻末の資料、アニメとの違いなどを紹介しております。
グッズ概要
1995年9月に角川書店より発行された『新世紀エヴァンゲリオン』のマンガ版のコミックス第1巻。TV放送スタートより先駆けて月刊少年エース1995年2月号から連載が開始されました。
当初、雑誌掲載時には【新世紀】というタイトルが付いていませんでしたが、コミックス1巻ではアニメと同じく『新世紀エヴァンゲリオン』というタイトルになっております。
エヴァのマンガ版ではありますが、TVアニメとは展開が異なる点も多く、登場しない使徒がいる・キャラクターの出番や結末が異なる・本編のエンディングが異なるなど、貞本義行先生による再構成がなされております。
連載完結時の簡単なまとめは、以下の記事を参考にしてください。
https://evacollector.com/sadamoto-eva-matome/
貞本義行(著)新世紀エヴァンゲリオン 第1巻
表紙
シンジとゲンドウ、エヴァ初号機が描かれております。
初版の帯にはアニメ放送直前期のため【TVアニメ放送開始!!】とあり、TV放送の日時などが告知されております。
ちなみにアニメ放送中に発行された(1995年12月)第4版の帯はこちら。しっかり【TVアニメ放送中!!】となっております。
ついでに、この記事を紹介してくだすった第二発令所さんが見たのはこちらの帯でしょうか。1996年2月発行の第6版で【96 角川コミック祭り】となっております。
収録話数
第1巻では第1話~6話までを収録。TVアニメでは第1話と第2話にあたるストーリーとなっております。
- 第1話 使徒、襲来
- 第2話 再会・・・
- 第3話 初号機、出撃
- 第4話 沈黙・・・
- 第5話 光の淵に見たもの
- 第6話 ボクハナク
カラーページ
中表紙のカラーページには包帯をした綾波レイのイラスト。
第1巻には世界観の説明として、プロローグが挿入されております。
記念すべき1ページ目にはアニメにはないシンジのモノローグ。このセリフは最終話にも若干セリフを変えて登場しております。
巻末
巻末には庵野秀明監督の「我々は何を作ろうとしているのか?」というエヴァの決意表明文が収録されております。また、マンガにはないシンジのセリフ“逃げちゃだめだ”が庵野監督の作品作りへのコメントとなっております。
ほかには山下いくと氏によるエヴァのデザインコンセプトも掲載。庵野監督からはエヴァは「鬼のイメージ」と言われたそうです。また、斬新なエヴァのデザインは、スタッフの間でも賛否両論あったようです。
こちらは初版の表記。(途中で消えてしまった)背表紙にもいる鳥のイラストが入っているのが特徴です。
アニメ版との違い
細かいセリフはもちろんアニメと異なっておりますが、アニメと大きく異なっている点を紹介。
レイがエヴァ初号機に乗っている
最初のサキエル襲来時、レイがエヴァ初号機に乗っているシーンがあります。
エヴァ初号機はアニメではシンジが来るまで動いておりませんでしたが、マンガ版ではレイが一方的にやられながらも起動に成功しており、サキエルに体当たりをしてシンジたちを助けております。
“逃げちゃだめだ”がない
有名な碇シンジセリフ“逃げちゃだめだ”はエヴァ初号機に乗る際のシンジのセリフですが、マンガ版ではこのセリフがありません。代わりにマンガでは不貞腐れ気味に“乗ればいいんだろ”というセリフになっております。
また、エヴァに乗ったあと“ふん、おもしろいじゃないか!やってやる!”などと、年相応の無鉄砲な言動があるなど、アニメと比較すると細かいところでシンジの言動が異なっていることがわかります。
感想
記念すべき『新世紀エヴァンゲリオン』のコミカライズ第1巻。アニメを見る前にこちらで先にエヴァに触れていた人もいたと思いますが、自分はアニメから入ったのでマンガ版はそのあとでした。
第3使徒サキエルの襲来からシンジがミサトとともにネルフへ行き、そこでゲンドウからエヴァ初号機を渡されサキエルと戦闘・勝利するといったように、アニメと大筋で同じ展開となっております。しかし、アニメでは時系列が前後していたサキエル戦の決着や、アニメとは微妙に異なるシンジのセリフ、とくに“逃げちゃだめだ”がなかったのは結構衝撃的でした。
もちろん他のキャラもセリフが増えていたりするので、アニメとは別な楽しみがあって読み応えがありました。このあとはさらにアニメと違った展開が待っていますので、アニメしか見たことがない方でもマンガ版は楽しめると思います。
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