エヴァ初号機が表紙の『週刊文春エンタ!』第4弾を買ってきました。
コンビニのローソン限定で発売された『シン・エヴァ』特集号で、これまでの『新劇場版』シリーズの作品解説だけでなく、今年7月にあった『シン・エヴァ』冒頭シーン公開イベントの模様や、林原めぐみさん・緒方恵美さんのインタビュー記事掲載など、ここ最近でもっともエヴァをがっつり紹介していると思われるので簡単に紹介してみたいと思います。
週刊文春エンタ! 第四弾
コンビニのローソン限定で発売された『週刊文春エンタ!』では、【『シン・エヴァンゲリオン劇場版』への道標】と題して26ページにわたってエヴァンゲリオンを特集。
『序』や『破』といった新劇場版シリーズのおさらいから高橋洋子さんや緒方恵美さん、林原めぐみさんのインタビュー記事や、エヴァンゲリオンのライセンスを管理するグラウンドワークスのキャラクター戦略など、幅広い特集が組まれております。
表紙はエヴァ初号機。
価格表記にこだわりを感じます。
なお、ローソン全店で販売されているわけではなく、地域によってはまったく販売されていないので、以下のページで販売店を検索したほうが無難です。
https://www.lawson.co.jp/lab/tsuushin/art/20191112_bookbunshunenter.html
自分は最初これを知らず、地元や隣の市を何店舗も回ってしまいましたがまったく売っていませんでした。地方ではわりと販売店舗が限定されている印象ですので、確実に入手するには調べてから行きましょう。
※追記 後日確認したら、近所のローソンでも販売されておりました。店舗によって入荷日に結構ズレがあったようで、現在自分の周りの店舗ではどこでも購入できました。
0706作戦の模様がカラーで掲載
エヴァ特集記事の最初は、2019年7月に開催された『シン・エヴァ』の冒頭映像公開イベント・0706作戦の模様がカラーで紹介されております。
0706作戦として『シン・エヴァ』の映像が世界で同時に上映された様子や、公式スマホアプリが1日で10万DLを達成したことなどが書かれております。写真では高橋洋子さんがイベントに登場したときのものや、上海にある巨大なエヴァ初号機のフィギュアの写真などが掲載されております。
シリーズ解説
続いてはATAC(特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構)の理事を務める氷川竜介氏の解説記事「初めてのエヴァ、もういちどエヴァ」が掲載。『新劇場版』シリーズがつくられた理由や、『序』や『破』『Q』までで旧TVシリーズの24話までが終了しており、残る25話と26話をTVシリーズ、旧劇場版に続き、3度目となる完結を『シン・エヴァ』で描くことになることなどが書かれております。
また、庵野監督が2012年に開催した『館長庵野秀明 特撮博物館ミニチュアで見る昭和平成の技』がきっかけでスタートしたATACの活動に触れているのも、短いですが読み応えがあります。ちなみに『館長庵野秀明~』は、スタジオジブリの鈴木敏夫さんに相談、助言で開催されたとのことでした。
あと、文末には現在の社会が、他人に過剰に同調するあまり自分の本心が吐露できない『逆孤独』であるというのは面白かったですね。
新劇場版のおさらい
こちらでは登場人物紹介が1ページ分あり、『序』・『破』・『Q』の新劇場版3作品それぞれのあらすじや作品の受賞歴などが簡単に紹介されております。
ファンにはお馴染みの内容ですが、ファンにはおさらい、新規には興味を引くわかりやすい文章で読みやすいです。
インタビュー記事
続いてインタビュー記事。ここでは碇シンジ役の緒方恵美さんと、綾波レイ役の林原めぐみさんの記事を紹介します。
緒方恵美さんのインタビューではシンジ役のオーディションを受けるときに分厚い資料が送られてきたことや、それまでのアニメのアフレコ現場ではあまりない色付きの映像が流れたことなどを紹介。
シンジのキャラクターがそれまでのアニメの主人公とはまったく異なることから、“正直、こんな主人公でいいの?という気持ちがないではなかったです(笑)”とのこと。当時エヴァをリアルタイムで見ていた人ほど同意できる言葉ですね。
また、緒方さんは役に同化するタイプの役者ということで、シリーズの終盤は劇中のシンジが厳しい状態に置かれますが、自身も非常に辛い想いをしたそうです。逆に『序』や『破』では楽しいシーンなどがあったので幸せを感じるときがあったそうで、本当にシンジになりきって精神を削りながら演じていらっしゃることがわかります。
なお、『Q』公開から7年を経過し、“エヴァが完結するまで生きていられるの?というのは声優共通の認識”だったとのこと(笑)。『シン・エヴァ』のアフレコについて細かいことは触れられておりませんが、自身の人生が一つ終わるような感覚も持ちながら演じていらっしゃるようです。
続いて林原めぐみさんのインタビュー。
林原めぐみさんのインタビューではオーディションでレイだけでなく、アスカやミサトも受けたことや庵野監督の演技指導のこと、レイのTV版と新劇場版での違いなどが書かれております。
なお、アフレコ現場では独特の空気があったとの話しの中に“キャストの一人がサプライズでサンタの恰好をして現れた”と触れている部分がありますが、これは相田ケンスケ役の岩永哲哉さんのエピソードですね。
私のサンタ姿をチラッと見ても、
まったく反応しません。スルー。
~~~~~
ピリピリとした現場にサンタ姿で行った私が完全に悪かったのですが、
時間が経った今になると、
なんか懐かしくて笑い話になるんですよね。
後に林原めぐみさんがラジオでその話をしていたと聞いて、
印象には残っていたのですね笑
引用:岩永哲哉公式ブログ てつやの部屋
「エヴァの収録に訪れた哀れなサンタの物語。」より
ここでも林原さんがラジオで語っていたと書かれているので、よほどこのエピソードが印象に残ったんでしょうね。
また、TVシリーズでは辛い展開だったぶん、『新劇場版』シリーズではキャラの交流に救いを感じているとのこと。『シン・エヴァ』の終わり方はまだわからないとしながらも、“すべて希望に結びつけるつもりで挑む”ということです。誰もがわかるハッピーエンドではなくても、何か希望のある終わり方を望んでいるようでした。
コラボグッズについて
エヴァのキャラクターライセンスを管理するグランドワークスの代表・神村靖宏氏のインタビューでは、コラボグッズの代表であるエヴァ缶の紹介や、大成功したエヴァ新幹線の企画、コラボグッズを展開するうえでの戦略についてなどが書かれております。
その中でもわりと衝撃だったのが“エヴァっぽさにこだわったものはNG”というもの。キャラクターグッズが多いエヴァですが(RADIO EVAの展開でだいぶ変わっていますが)、タイアップ含めグッズ化する際の基準は「エヴァのバリューアップにつながるかどうか」ということだそうで、タイアップ先のバリューを付加して返してもらえればキャラを自由にいじっても構わないそうです。
本編の劇中では絶対見られないようなシーンをオリジナルイラストにしたりグッズ展開したりしているのはそういった訳があったのかと納得しました。
また、教育や就労に関係するものにはタイアップしないといったモラルもあるとのこと。個人の生き方に深く関わる部分にエヴァが関与するのは基本的にNGと考えていらっしゃるようです。
教育については、1996年に広島県にある国立広島商船高等専門学校の生徒募集ポスターにエヴァが登場したことがあります。
https://evacollector.com/eva-no400-hiroshima-cmt-01/
教育機関にエヴァが登場したのはいまだにこれしかありませんから、この事例は非常に稀な事例だったようです。
小ネタ
他には小ネタとして、スタジオカラーのスタッフにローソンのおにぎりを差し入れしてどんなおにぎりが人気だったのかのランキングがありました。ローソンは、特に『新劇場版』シリーズでは劇中にも登場するほどのコラボがありましたから、ちょっと興味深い記事でした。
実施期間は15日間、おにぎり総数は750個で、スタジオカラーのスタッフは80名近くが参加したとのこと。結果はせっかくなので本誌で確認してもらいたいですが、人気の悪魔のおにぎりの順位が結構下だったのが意外でした。
あと、『でろでろ』や『ゆうやみ特攻隊』でお馴染みの、押切蓮介先生の漫画が載っていたでちょっとビックリ。
掲載マンガは2019年を振り返るというものでした。でも最終的には、今期アニメの『ハイスコアガール』の宣伝になっていて笑ってしまった。最新作画の大野さんが見れたのはラッキーでした。
第1話登場と比べると、やっぱりだいぶ違いますね。
まとめ
以上、『週刊文春エンタ!』エヴァ特集号の紹介でした。
全140ページほどの中で26ページもの特集でしたので、ボリュームもかなりありましたが、作品紹介だけでなく、イベントや各種インタビュー記事、グッズの紹介など、非常に読み応えがありました。
『Q』公開以来7年も経過し、今年に入ってようやく完結編の話しが具体的に公開されてきた中で、久々にがっつりエヴァを読んだ印象です。
表紙がもろにエヴァなんで興味のない人が手に取るかどうかわかりませんが、エヴァを知らない新規の人にも優しい解説が入っているので、ぜひとも一読してもらいたいですね。
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