本日、約2年半の運行を終え、ラストランを迎えたエヴァ新幹線こと「500 TYPE EVA」に乗車してきたので簡単にレポートしたいと思います。
当日は雨にもかかわらず、1,000人以上のファンが別れを惜しみました。
エヴァ新幹線とは
エヴァ新幹線こと「500 TYPE EVA」とは、JR西日本が山陽新幹線の全線開業40周年と『新世紀エヴァンゲリオン』のTV放送開始20周年を記念して、2015年11月から運行を開始した新幹線。
鉄道ファンに人気の高い新幹線500系をベースに、山下いくと氏がエヴァ初号機カラーにデザインし、庵野秀明監督が監修しております。
エヴァ新幹線は、上りは博多駅(6時40分)発・新大阪行き「こだま730号」、下りは新大阪駅(11時29分)発・博多行き「こだま741号」として1日1往復運行されました。
エヴァ新幹線は外装デザインだけでなく、8両編成のうち1号車を「500 TYPE EVA 展示・体験ルーム」、2号車を「特別内装車」としており、また、車内アナウンスを渚カヲル役の石田彰さんが務めるなど、エヴァの世界観を楽しめる車両となっておりました。
2015年からスタートしたエヴァ新幹線は当初2017年3月までの運行予定でしたが、好評だったため1年以上延長され、本日2018年5月13日に運行終了を迎えました。
ラストラン当日の様子
ここからは、エヴァ新幹線ラストランの当日について書いていきます。
ラストランといっても、新大阪行きと博多行きで1往復ありますし、せっかくなので両方に乗ってみました。なお、当日の天気は雨でした。
往路・新大阪行き(こだま730号)
最初の往路・新大阪行きですが、個人的な都合により広島駅から乗ることに。
8時10分ごろ。広島駅にエヴァ新幹線が入ってきました。
到着後、さっそく新幹線の外観を写真に撮ろうと思っていたのですが、停車時間が非常に短くてほとんど撮れませんでした。新幹線は滅多に乗らないので知らなかったのですが、停車時間が2~3分ほどしかない駅と10分以上停車する駅があるようで、新幹線は20分くらい止まっているのが普通だと思い込んでいたため、かなり焦りました。
結局、外観の写真は(車内アナウンスでも流れますが)10分以上停車する駅で撮影できました。ただ、どの駅でも人が多かったので、実際に落ち着いて写真が撮れたのは復路でのことでしたが・・・
写真を撮りながら改めて実物を見ると、エヴァ初号機のカラーである紫が非常にキレイでしたし、流れるような車体全体のデザインも非常に美しく、数ある新幹線の中でも500系が特に人気というのも頷けました。
各駅のホームには、鉄道ファンとみられる方たちがカメラを構えて待っており、エヴァ新幹線が到着すると一斉に撮影している様子でした。
また、沿線でも新幹線が見えるところでは写真を撮っている方がいたのですが、マンションの上階やスーパーの屋上駐車場から写真を撮っている人がいたのを見たときはビックリしましたね。
乗車すると展示コーナーがある1号車はすでに人であふれており、内装がエヴァ仕様となっている2号車も多くの座席が埋まっておりました。
男女比はほぼ半々、年齢層はやはり30~40代ぐらいが多かったと思いますが、エヴァファンだけでなく鉄道ファンも結構いたのではないでしょうか。
また、外国人の方もわりと乗車しておりました。2号車の車内を熱心に撮影しておりましたから、エヴァファンだったのかもしれません
広島駅を出て各駅に止まりながら新大阪までおよそ3時間ほど乗りましたが、写真を撮ったり見学することに夢中で、ほとんど座席には座っていないことにあとから気づきました。
そして、新大阪に到着するとホームには溢れんばかりの人だかり。各ニュース媒体によると、このとき1200人ほどがラストランを見送るため新大阪駅のホームに集まっていたそうです。
- エヴァ新幹線ラストラン 新大阪から博多へ(毎日新聞)
私は引き続き、博多行き最終便(こだま741号)に乗る予定でしたが、いちど新幹線から降りなければならなかったのでホームに降りました。しかし、とにかく人が多くてまっすぐ歩くこともできません。
特に車両の最初と最後には写真を撮る人だかりが多く、駅員の方がしきりに注意を呼び掛けておりました。
駅員の方はかなりの人数がいたようで、ホームの端から端まで満遍なくいたようです。そのおかげか、1,000人以上が集まったホームでも特に大きな混乱はなかったのでホッとしました。
こちらはラストランとなる「こだま741号」の列車案内表示板。撮影に関する注意事項がココに表示されているのは初めて見ました。
車体の表示も、博多行きに変更。
そして、博多駅への折り返しとなる最終便(こだま741号)が発車する11時29分には混雑がピークとなり、駅のホームはシャッターを切る人々であふれておりました。
なお、新大阪に入ってきてから出発するまでの様子はこちらの動画(参照:SankeiNewsより)などを参考にしてください。反対側のホームにも人だかりがあることがわかると思います。
復路・博多行き(こだま741号)
続いて復路・博多駅に向かう様子などを紹介。といっても、基本的に引き返すだけなので、気がついた点だけを紹介します。
1号車の展示・体験ルームは、乗車直後からしばらくは往路以上の混雑っぷりで、入場規制がされておりました。待ち時間は10分ほどでしたでしょうか。
グッズの販売もすぐ隣でされていたのですが、かなり売れていたようです。特にモバイルバッテリーが人気のように見えました。
そういえば1号車への入場時には、このようなパンフレットがもらえました。
内容はエヴァ新幹線の展示物や仕様の紹介などが載っており・・・
そして、最後のページは記念乗車証となっております。
往路では混雑していてもらい忘れていたので、この時に無事ゲットできました。
また、特別内装車である2号車も往路より混雑しており、多くの方が写真を撮っておりました。
あと、復路では三原の駅で長めの停車だったので、エヴァ新幹線の外観を色々撮影できました。その中でも表情が撮る角度によってかなり変わることに驚きます。
個人的にはこれが一番お気に入りの写真でしょうか。こうやって見ると、本当に500系はカッコイイですね。
そして、新大阪駅から出発して約4時間後、無事に終点・博多駅に到着しました。
ここでも人が多いのは想定していましたが、新大阪駅以上に多かったですね。
そして、博多駅到着から約20分後、最後は回送となったエヴァ新幹線をみんなで見送り、無事エヴァ新幹線のラストランは終わりました。
ホームから出てどんどん遠ざかっていくエヴァ新幹線を、みんなが写真を撮ったり手を振ったりしながら最後まで見送っていたのが印象的でした。2年半、本当にお疲れ様でした。
と思ったら、エヴァ新幹線が行った方向からこちらへ、同型が走ってきたのにはちょっとビックリ。せっかくなのでカメラに収めておきました。
ノーマルもカッコイイですね。
車内の様子
ここでは上では紹介していない、エヴァ新幹線の車内を詳しく紹介します。
1号車は「500 TYPE EVA 展示・体験ルーム」、2号車は内装をエヴァ仕様にした特別内装車となっており、さらに各車両間もエヴァにちなんだデザインが施されておりました。
展示・体験ルームについて
エヴァ新幹線のメインといってもよい1号車には「500 TYPE EVA 展示・体験ルーム」として、新幹線の解説やジオラマなどが紹介されておりました。
こちらは、入口にあった展示・体験ルームの注意事項が記載されたパネル。
入口を入って右手にあるのは、新幹線に関する解説。新幹線の仕組みや運転士など、普段あまり知る機会のない新幹線に関することが開設されており、ちょっとした勉強になります。
なお、ここで解説に登場しているのが、今回のエヴァ新幹線で新たに描き下ろされたキャラクターである洞木コダマとノゾミを含めた洞木三姉妹。
コダマとノゾミの設定自体はTVシリーズからありましたがイラストはなかったので、これが初お披露目となりました。
なお、三姉妹のイラストは2015年の運行開始時点ですでにあり、キャラクターグッズも発売済みですので、コアなファンにとってはすでに馴染みのキャラとなっております。
そして、入口左手にはエヴァ初号機の格納庫を再現したジオラマが展示されております。
初号機前にあつまるネルフスタッフなど、細かいところまで再現されております。
さらに奥の展示コーナーにはフォトスポットもあり、平松禎史氏による描き下ろしイラストを使ったキャラのパネルと一緒に記念撮影することができます。
なお、フォトスポットのパネルは運行開始当初はレイでしたが、その後アスカ・カヲル・マリと変化していき、最後はシンジとなりました。
そして、1号車の一番奥にあるのが、実物大コックピットの体験コーナー。
乗車前にあらかじめ予約しておくと、コックピットシートに実際に座ってスクリーンに映し出されるサキエルのATフィールドを破るアトラクションを体験することができます。
アトラクション後にはシンクロ率の表示がされたりして、エヴァパイロット気分を味わうことができます(ちなみに私のシンクロ率はたったの11%で、中々にショックでした)。
こちらはコックピット体験コーナーの解説パネル。搭乗方法などが書かれております。
ちなみに、この体験コーナーは予約者がいない時間帯には誰でも見学や写真撮影が可能でした。
特別内装車(2号車)
続いて特別内装車である2号車。
座席シートや日よけ、通路などが他の車両とは異なるエヴァ仕様となっておりました。
この車両は自由席でしたが、往路・復路ともほぼ座席は埋まっており、こちらもかなり混雑しておりました。
その他
各車両間も、エヴァにちなんだデザインとなっておりました。
通路にある喫煙所には、加持リョウジと赤木リツコのイラストシールがはってあり、扉もエヴァっぽいデザインになっておりました。
また、各車両間にある自動扉も、ネルフロゴがあるエヴァ仕様となっておりました。
そのほかには、新幹線車内にあった公衆電話。
その上にある液晶パネルには「こだま730号」の表示があったのですが、そこには500 TYPE EVAのシールが貼ってあったりしました。
ちなみに、こちらは復路のときの表示。ちゃんと「こだま741号」になっております。
他にも車内アナウンスが渚カヲルになっていたりと、様々なところがエヴァ仕様となっており、公式にある通り”エヴァの世界観を感じられる”つくりとなっていて、非常に楽しめました。
博多限定エヴァショップなど
ラストランが終わったあとはホームを下って、「500 TYPE EVA Cafe」と「500 TYPE EVA SHOP」を覗いてきました。
どちらも「500 TYPE EVA」の運行を記念したお店で、今回「500 TYPE EVA」が運行を終了するのに伴い、5月31日で営業を終了するとのことでした(終了後、カフェは通常のショップとして営業するそうです)。
まずは、エヴァのコラボメニューやスタンプラリーをしている「500 TYPE EVA Cafe」。
店内は「500 TYPE EVA」にちなんだデザインとなっております。
入り口となりには「500 TYPE EVA」のメインビジュアルと、アスカ・マリ・レイのパネルが置いてありました。
こちらはコラボメニュー。かなりの種類があります。
ちなみに店内はかなり混雑していて30分待ち状態となっていたので、テイクアウトの【EVA BALL】だけ買って帰りました。
【EVA BALL】は、使徒のコアをイメージしたショップオリジナルの焼き菓子だそうです。
続いて、博多の期間限定エヴァショップ「500 TYPE EVA SHOP」に行きました。
ここでは「500 TYPE EVA」の模型であるオリジナルNゲージの引き替えができます。
初めて来た「500 TYPE EVA SHOP」ですが、店内はかなり狭いうえ、ラストランを終えたファンが集まっていたために順番待ちの列ができていました。
とりあえず記念にショップ限定という【コアまんじゅう】を購入。そして、Nゲージの交換も無事できました。
こちらがそのNゲージ。小さいながらも精密な仕上がりとなっております。
ちなみに広島駅でも貰っていたので、なんだかんだで全部で3個も手に入れちゃいました。
本当はもう2つ貰うこともできたのですが、さすがにそんなに貰っても仕方がないですので、この3つを展示用・布教用・保管用として使いたいと思います。
関係者のメッセージ
ラストランを迎えたエヴァ新幹線に関して、関係者もツイッターなどで様々なメッセージを投稿しておりますので、いくつかピックアップしてみます。
まずはスタジオカラー公式。
エヴァンゲリオン新幹線「500 TYPE EVA」ラストランを見届けて下さった皆様ありがとうございました。2年半の間楽しんで頂いた全てのパイロットの皆様に感謝いたします。2018年5月13日於博多駅
#エヴァ新幹線卒業アルバム #エヴァ新幹線 #500TYPEEVA #500系 pic.twitter.com/vusyS9QbP5— 株式会社カラー (@khara_inc) 2018年5月13日
その2号機。
2018年5月13日エヴァ新幹線運行終了!たくさんのお見送りありがとうございました!#500TYPEEVA #エヴァンゲリオン新幹線 #エヴァ新幹線 #エヴァ新幹線卒業アルバム pic.twitter.com/QVJSQhxGpH
— (株)カラー 2号機 (@khara_inc2) 2018年5月13日
庵野秀明監督からのメッセージ。
いよいよ今週末13日で運行終了となるエヴァ新幹線へ、庵野秀明より最後のメッセージです。
各駅ホーム等で混雑が予想されます。最後まで多くの方にお楽しみいただけますよう、よろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/QAGFgGmSn8— 株式会社カラー (@khara_inc) 2018年5月10日
こちらはエヴァ新幹線のデザインを担当した山下いくとさん。
500typeEVAの運用はJR西日本ですが、新大阪駅の新幹線ホームはJR東海の所管。旅客や見送り来場者の応対や、場合によっては反対側ホームでまでエヴァ新幹線混雑整理してくださってる駅員さんたちもJR東海の皆さんです。いつもありがとうございましたm(_ _)m
— 山下いくと@小説エヴァンゲリオンANIMA3巻発売中 (@ikuto_yamashita) 2018年5月13日
碇シンジ役・緒方恵美さん。
【エヴァ500系に乗ってきた】!
ラストランまであと1週間というタイミングで!「父さん…やったよ…僕は、やり遂げたんだ…!!」
(笑)
尽力下さったキングレコードさん、電通さん、ありがとうございました!#エヴァ pic.twitter.com/4YRIWOFtX9
— 緒方恵美@EARLY OGATA BEST5/30発売! (@Megumi_Ogata) 2018年5月5日
式波・アスカ・ラングレー役・宮村優子さん。
#エヴァ新幹線卒業アルバム
こうかな!ハッシュタグ。。。みんな教えてくれてるけど、なかなかできなくて( ´Д`)あかんやっちゃなー。
みんなつけてリツイートしてくれてありがとうねっ。 pic.twitter.com/VnGvCkgrb2— 宮村優子 (@386miyamura) 2018年5月13日
洞木ヒカリ役・岩男潤子さん。
エヴァ新幹線✨
今日までありがとう!
2年半、本当にお疲れ様でした!
ヽ(;▽;)ノ洞木ヒカリ役 岩男潤子#エヴァ新幹線卒業アルバム#500TYPEEVA https://t.co/GEFYiHrai7
— 岩男潤子 (@iwaojunko) 2018年5月13日
また、『エヴァンゲリオン』シリーズ公式ツイッターでは、エヴァ新幹線が運行を開始した2015年11月7日の様子がツイートされております。
エヴァ新幹線の運行がスタートした2015年11月7日 #エヴァ新幹線卒業アルバム pic.twitter.com/IJdMT1dxhz
— evangelion_official (@evangelion_co) 2018年5月12日
感想
以上、エヴァ新幹線こと「500 TYPE EVA」のラストランに関するレポートでした。
約2年半も運行を続けたエヴァ新幹線の最後でしたので、ぜひラストランには参加したいと思っていましたから念願叶って嬉しいです。
想像以上に幅広い年齢層の人たちが大勢集まっており、エヴァファン・鉄道ファンの熱量には圧倒されましたが、色々な体験や写真が撮れて非常に満足でした。
そういえば、博多駅から出るときに駅員さんに話したら、乗車記念のスタンプを押してもらえました。ありがとうございました。
一応、未使用の乗車券も記念に残してありますが、上の乗車券のほうが思い出が残っていいですね。
初めてのこともいろいろあったりして予定が狂ってしまい、かなりヒヤヒヤしたこともあったのですが、無事に終わってホッとしております。
「500 TYPE EVA」は終わってしまいましたが、今度はぜひ2号機カラーで新たなエヴァ新幹線を生み出していただきたいです。
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参考HP
- 500TYPE EVA PROJECT
- エヴァ新幹線 終点にファン1000人 最終運行(朝日新聞 DIGITAL)
- 「エヴァ」新幹線ラストラン、1200人見送る(YOMIURI ONLINE)
- エヴァ新幹線最終出動 新大阪駅に1200人集結(YOMIURI ONLINE)
- 「ハローキティ」新幹線、新大阪―博多間に今夏登場(朝日新聞 DIGITAL)